2009年12月25日金曜日

HDD の Load_Cycle_Count が異常

研究室で 24時間稼働させている MacBook Pro の HDD は、smartmontools によって監視しています。Load_Cycle_Count が悪化していることに気付いたため、ここ数日注視していました。ちなみに、Load_Cycle_Count は、HDD のヘッドが待避領域へ移動し、再度ディスク上へ移動した回数です。

データが 4日分しかないのですが、記憶を総合すると、VALUE (100 で正規化されており、THRESH の値を下回ると寿命) が 1週間ほどの間に 33 → 31 へ変化していました。100で正規化されているので、このペースで行くと、あと3ヶ月ほどで寿命を迎えることになります。

ID# ATTRIBUTE_NAME   VALUE THRESH RAW_VALUE (日付)
193 Load_Cycle_Count 031   000    690701    (2009-12-25)
193 Load_Cycle_Count 032   000    688884    (2009-12-24)
193 Load_Cycle_Count 032   000    687067    (2009-12-23)
193 Load_Cycle_Count 032   000    685243    (2009-12-22)

このデータは、毎日指定時刻に自動的に収集したものです。RAW_VALUE の増分を見ると、1日あたり、1800程度増えています。1800を24で割ると、1時間あたり75回のヘッド待避・再ロードが繰り返されています。何か、とても臭う増え方をしています…。SMC リセット、P-RAM クリア、バッテリの交換、緊急モーションセンサーの無効化などを試してみたのですが、ことごとくダメでした。

結論から言うと、hdapm を使うとピタリと止みます。HDD のパワーマネジメントを変更するツールだそうです。と言っても、完全に 0 になるわけではないようです。今のところの計測では、1時間あたり15回程度にまで削減されました。1日あたり360回、現在の主流の 2.5インチの HDD は 60〜100万回程度は耐えられるようですから、5年くらいの寿命という計算になります。妥当な線でしょう。

インストールは、上記のページから .dmg を落としてきて、マウントした後、Terminal から以下のようにタイプします。Finder でファイルをコピーすると、ファイルオーナーの関係でうまく動作しません※。

sudo mkdir -p /usr/local/bin
sudo cp /Volumes/hdapm/hdapm /usr/local/bin
sudo cp /Volumes/hdapm/hdapm.plist /Library/LaunchDaemons

インストールしたら、再起動してください。

国内のブログで hdapm を紹介している記事を読むと、この問題について HDD からクリック音がしてうるさいとか、HDD のアクセスが一瞬止まると言った観点から取り上げられていますが、そういう「感覚」の問題ではありません。これは HDD の寿命を確実に縮めます。

※ /Library/LaunchDaemons から起動されるプロセスのオーナーは root です。このため、.plist ファイルのオーナーは root:wheel 、パーミッションは rw-r--r-- でなければなりません。launchd はオーナーやパーミッションが異常な .plist ファイルを無視します。

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