Mac で作成した様々なファイルが iPod Touch 上で閲覧できる Files や Files liteのようなソフトはとても便利です。ここでは、これらのソフトを使う上で、ファイルを簡単に同期する方法を紹介します。
運用
運用の前提は次のとおりです。
- Files では、ドキュメントの閲覧・削除を行います。
- Mac 本体に Files に転送するファイルの原本を置きます。原本は、/Users/user/Documents/Files Documents 以下のフォルダに置くものと仮定します。
- iPod Touch の名前は、iPod_touch_name と仮定します。
運用の流れは次のとおりです。
- (1) Mac で原本を更新します。更新は、Finder または手動で動かすスクリプトによって行われることを想定しています。
- (2) 原本の更新内容を iPod touch へ転送します。
- (3) iPod touch でドキュメントの閲覧および不要なドキュメントの削除を行います。
- (4) iPod touch の削除を Mac 上の原本へ反映します。
- (5) (1) へ戻る
以下では、同期のためのツールの設定方法と、(2) と (4) を行う方法を紹介します。
設定
Files との同期は WebDAV を使って行います。sitecopy を使うと便利です。インストールしましょう。
~/.sitecopyrc
を以下のように設定します。
site iPod_touch_name
server iPod_touch_name.local
port 8080
protocol webdav
username fuser
password fpasswd
local "/Users/user/Documents/Files Documents"
remote /
url http://iPod_touch_name.local:8080/
checkmoved
exclude .DS_Store
fuser と fpasswd は Files で設定したユーザ名と認証パスワードです。
その他、sitecopy の実行に必要なフォルダの作成およびパーミッションの設定を行います。
% chmod 600 ~/.sitecopyrc
% mkdir ~/.sitecopy
% chmod 700 ~/.sitecopy
原本を保存するフォルダを作ります。
% mkdir "~/Documents/Files Documents"
Files との初期同期を行います。Files のファイルが空の状態で、Files を起動してから、次のコマンドを実行します。
% sitecopy -ai ; sitecopy -au
これで準備完了です。
Mac → iPod Touch の同期
Mac 上の原本のドキュメントを、iPod Touch 上の Files へ転送します (運用の流れ (2) の操作です) 。Files を起動してから、次のコマンドを実行します。
% chmod -R a-w "/Users/user/Documents/Files Documents"
% sitecopy -au
sitecopy はファイルリストを持っていて、実際のファイルとの間の不一致が発生するとうまく動作しません。ファイルリストの不一致を防ぐため、運用の流れ (4) の操作を行うまで、原本を書き込み禁止にします。これは根本的な解決方法ではありませんが、気休めにはなるでしょう。
iPod Touch → Mac の同期
iPod Touch の Files 上で行った削除の操作を、Mac 上の原本にも反映させる操作を行います (運用の流れ (4) の操作です) 。Files を起動してから、次のコマンドを実行します。
% chmod -R a+w "/Users/user/Documents/Files Documents"
% sitecopy -af ; sitecopy -as
原本を書き込み許可にし、削除の操作を反映させます。